Von Der Liebe Tod、G.マーラー

音楽と演劇を組み合わせてウィーン国立歌劇場で上演される「Von der Liebe Tod」は、作曲と叙情性に関するグスタフ・マーラーの才能を非常によく表しています。オーストリア出身のマーラーは、19世紀末のゲルマン音楽の伝統と来るべきモダニズムの架け橋として重要な役割を果たし、音楽、テキスト、そして指揮に対する独自のアプローチで、後世に残る足跡を印しました。今回ウィーン国立歌劇場では、ウィーン音楽院在学中に作曲されたカンタータ「嘆きの歌」と、晩年の歌曲集「亡き子をしのぶ歌」というマーラーの創作活動の2つの時期を体験していただけます。幻想的な詩と表現性豊かな音楽が、2つの作品の共通項となり、一つの感動的な演奏となっています。

原題「Das klagende Lied」、即ち「嘆きの歌」は、マーラーの音楽家としてのキャリアの初期の1878年から1880年にかけて作曲されました。3つのパート、複雑なオーケストレーション、印象的な声楽の旋律は、開花していくマーラーらしいスタイルをすでに示唆しています。この作品は、その後数十年の間に何度も改訂されました。正式な初演は1901年2月17日にウィーンで行われ、マーラー自身が指揮をしました。作曲家マーラーは、しばしば歌詞も手がけました。裏切り者の騎士が、女王の結婚をめぐる争いに勝つために弟を殺しますが、その罪は思いがけない形で彼にのしかかるというルートヴィヒ・ベヒシュタインとグリム兄弟が書いた童話をもとに、この作品にも詩を書いています。

独唱とオーケストラのための「Kindertotenlieder (亡き子をしのぶ歌)」は、大作「嘆きの歌」に続いて、フリードリヒ・リュッケルトの詩をもとに作曲されました。リュッケルトの詩は、猩紅熱で2人の子供を失ったリュッケルトの個人的な悲劇を描いたものです。マーラーも兄弟を早く亡くした経験があり、共感を覚えた5つの詩を選んで音楽にしました。1905年1月29日に初演され、哀愁と幻想をたたえた悲劇的な雰囲気は、多くの人々に感銘を与えました。全てを超越するような、悲しみと感動を呼び起こすウィーン国立歌劇場のコンサート「Von der Liebe Tod」で、マーラーの優れた作曲の才能をお楽しみください。

チケット予約:

チケットをご予約される場合は「スケジュール」へ行き、日にちと時間をご指定下さい。




予約内容
チケットは注文されていません。
クイック・サーチ